2026年11月04日

「うちの子、歯並びが悪くなってきた気がする」と感じている保護者の方は多いのではないでしょうか。歯並びの乱れは遺伝だけでなく、日常の「クセ(習癖)」が大きく影響することがあります。今回は特に影響が大きい口呼吸と指しゃぶりについて解説します。
口呼吸が歯並びに与える影響
本来、人は鼻で呼吸するのが正常です。口呼吸が習慣化すると、舌が正しい位置(上あごに接触した状態)に保たれず、前歯が前方に押し出される「上顎前突(出っ歯)」や、上下の前歯が噛み合わない「開咬(かいこう)」が生じやすくなります。また、口が常に開いている状態は表情筋のバランスを崩し、顔のゆがみにつながることもあります。

口呼吸になりやすい原因と対策
- アレルギー性鼻炎・鼻詰まり 鼻が詰まって鼻呼吸できず、口で呼吸するようになります。耳鼻科での治療と並行して歯科での対応も有効です。
- 口周りの筋力低下 柔らかいものばかり食べていると口輪筋(口の周りの筋肉)が発達せず、口が自然に開きやすくなります。よく噛む食品を意識して取り入れましょう。
- MFT(口腔筋機能療法) 舌や唇の正しい使い方をトレーニングする療法で、口呼吸の改善に効果的です。歯科医院で指導を受けられます。
指しゃぶりが歯並びに与える影響
指しゃぶりは2〜3歳までは成長過程の正常な行動ですが、4歳以降も続くと歯並びへの影響が出始めます。上の前歯が前方に傾く、開咬になる、上あごの幅が狭くなるなどの問題が生じ、長期間続くほど矯正治療が難しくなります。
指しゃぶりのやめさせ方
- 4歳を過ぎても続く場合は、頭ごなしに叱るのではなく「もう大きいからやめてみよう」と優しく声をかける
- 指に苦みのあるマニキュアを塗るグッズや、指しゃぶり防止用のサムガードを活用する
- 歯科医院で相談する(舌のトレーニングや歯科装置で改善できる場合があります)
早めの相談が選択肢を広げます
歯並びの問題は早期発見・早期対応ほど、負担の少ない治療で改善できます。「まだ乳歯だから様子見でいいかな」と思わず、気になる習癖や歯並びがあれば5〜6歳ごろを目安に一度ご相談ください。成長に合わせた最適なタイミングでアドバイスします。
