2026年7月29日

夏の熱中症対策として、スポーツドリンクや経口補水液が広く使われるようになりました。水分・電解質の補給に有効なこれらの飲料ですが、飲み方によっては歯を溶かす「酸蝕症」を引き起こすリスクがあります。今回は水分補給と歯の健康を両立する正しい方法をお伝えします。
スポーツドリンクが歯に悪い理由
スポーツドリンクや経口補水液は糖分と酸(クエン酸・リン酸など)を含んでいます。これらは歯のエナメル質を直接溶かす「酸蝕症(さんしょくしょう)」の原因になります。pHが5.5以下になると歯が溶け始めますが、多くのスポーツドリンクはpH3〜4程度と非常に酸性が強い状態です。
特に危険な飲み方
- ちびちびと長時間飲み続ける 口の中が酸性になり続け、歯が溶ける時間が長くなります。スポーツ中に少しずつ飲む行為が最もリスクが高いとされています。
- 就寝前に飲む 睡眠中は唾液の分泌が減り、酸が中和されにくくなります。夜中の熱中症対策で枕元にスポーツドリンクを置く習慣は歯にとって危険です。
- 歯磨き直後に飲む フッ素が落ちた直後に酸性飲料を摂ると、歯が特に溶けやすい状態になります。
正しい水分補給の方法
- 日常的な水分補給は水・麦茶を基本にする
- スポーツドリンクは運動中・運動直後など必要な場面に限定する
- 飲んだ後はすぐに水でうがいをして酸を洗い流す
- 飲む際はストローを使い歯への直接接触を減らす
- 就寝前のスポーツドリンク摂取は避け、飲んだ場合は必ず歯磨きをする

経口補水液について
経口補水液はスポーツドリンクより糖分が少ない反面、酸性度は同様に高い場合があります。熱中症・下痢・嘔吐時など医療的な必要性がある場合の使用は大切ですが、日常的な水分補給には向きません。ご不明な点はお気軽にご相談ください。
